対△85飛車最新流行形は超難解。

一時期激減した△85飛車戦法なんですが、ここ最近では大復活を遂げています。
この間の名人戦でも、4局中3局が横歩取りでした。

その名人戦でも出た最新の△85飛車対策の中で、ちょっと気になる形があります。
それが下の図。

a_20100727174817.png

角交換して▲77桂と跳ねる対策です。
この指し方はなんか最近、よく目にするような気がしますね。

この対策が気になった理由としては、まず先手が先攻できるからです。
攻撃力の高い△85飛車に対し、先攻して先にダメージを与えられるのであれば、
それは魅力的でしょう。

図からは、△84飛▲75歩△51金▲68銀△94歩▲86歩△93桂が定跡。
後手の桂馬が93に行かせられるのも、先手のポイントだと思います。

b_20100727174817.png

図からも先手は積極的に動き、
▲74歩△同歩(同飛は▲82角で先手良し)▲72歩△81飛▲96歩△75歩▲71歩成△同飛▲82角が
名人戦での進行。

c_20100727174817.png

手順は長いんですけど、ここまでの指し手はほぼ必然に見えます。
なんせ後手は羽生名人が指した手ですから、ほぼ正解だと思われます。

しかしこの▲82角からは△81飛か△74飛で、大きく分岐します。
けれどやはり名人戦で出た△81飛が有力で、△74飛は少し後手が苦しい可能性が高いと思います。

名人戦ではその後、羽生名人が△76角と言う驚きの手を繰り出して苦しいながらも
逆転に成功し、後手が勝ちになりました。


それで△76角以降、名人戦の進行で自分なりに研究してみたんですが、
これが超難解でした。

名人戦では後手が△67角成~先手の飛車を抜き、先手の猛攻を凌いで反撃に転じ
勝ったんですが先手の攻めもギリギリで、甘い手を指すと後手からの反撃も厳しい感じでした。

やはり先手が駒得でも2枚の飛車は強烈で、アマチュア同士であれば後手が勝ちやすいかもしれません。

そこでちょっと気になる手を発見しました。
それは△76角に対し▲73歩ではなく、▲24飛です。

g_20100727180142.png

この手は将棋世界に載っていて、佐藤九段が発見した手です。
△86飛~67角の飛車の素抜きを消して、飛車を横にも使おうとする軽い手に見えます。

図からは△86飛▲88歩と一回は我慢して、先手の馬と後手の生角の差を主張して
指して行く方針です。▲66馬~75馬が回れば大優勢になります。
(ちなみに▲88歩に対し△87歩は、▲79銀で受かる)

この指し方は凄く有力に見えました。
やはり馬は大きいですし、後手も歩しかないので攻めも難しい感じがします。

先手は指したい手が多くあるのに対し、後手はどうやって組み立てて行くのか、
ちょっと僕には解らないですね。

今のところ先手を持って指したい感じです。

この最新の形は定跡書も出ておらず、自分で研究すればかなり勝てる気がします。
よかったら研究してみて下さい。




ちなみに最近出た激指定跡道場2には、定跡が入ってて解説もありました。
(将棋世界の▲24飛車は、さすがになかったですけど・・・)
さすが最新の定跡ソフトだけあって、情報は早いですね。
感心しました。



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dr研究会課題局面(▲76歩△34歩▲75歩)

今回の研究会の課題図は、▲76歩△34歩▲75歩の局面。

1.png

現在流行中の先手石田流を目指した局面です。
僕はほとんど後手を持って指すので、後手での対策を考えたいと思います。

(ブログで過去にも何度か、対石田流のことは書いていますが、
 考え方も少し変わっている所もあると思うので、改めて書きたいと思います。)

今現在、一番面白そうと思う対策は、
4手目角交換型です。

2.png

これは手損になるんですが、先手は簡単には石田流に組めないので、
後手も面白いと思います。

この角交換には、▲同銀と▲同飛があるんですが、▲同銀の方は今回は省略します。
(▲同銀の方は、▲75歩が負担になる可能性がある)

図から▲同飛△45角▲76角△42玉▲38銀△54角▲78飛△76角▲同飛△28角が、
タイトル戦にでも出現した手順で、最強の順だと思います。
恐らくほぼ一本道でしょう。

4.png

▲38金ならば穏やかですが、美濃囲いに組めなくなるので、
振り飛車側はやる気しないと思います。

図からも変化はありますが本筋は、▲74歩△同歩▲55角△33桂▲82角成△同銀▲18飛△39角打
だと思います。

5.png

この順もタイトル戦の順なんですが、図からはすぐに角を取って馬を消すか、
▲68銀としてから角を取って馬を消すかだと思います。

どちらにしても先手駒特にはなるんですが、
18に打った飛車があまりにも悪形&玉も固めにくく、実戦的には後手が勝ちやすいと思っています。

タイトル戦で出現した手順の知識・自分なりの研究をしていれば、
相当勝てると思います。

4手目角交換が一番注目しているので、詳しく書きましたが、
他に有力と思っているのは、△42玉型と△85歩型です。

7.png
△42玉型

8.png
△85歩型

△42玉型は、自分が一番指した事の多い対策だと思います。
これには先手は▲66歩と指させる事が出来るので、比較的じっくりした戦いになることが多いです。

正直言って、△42玉型~ストレートに穴熊にしてもアマチュア同士であれば、
かなり戦えると思います。

まあしっかり指されれば、居飛車側が少し苦労する展開にはなると思いますが・・・
しかしそれも一手緩めば居飛車側も指せる局面になると思うので、そんなに差はないでしょう。

もし穴熊に自信がなければ、美濃囲い・銀冠にもスイッチ出来るので、
かなり優秀な作戦だと思います。
安定度では、ナンバーワンかもしれませんね。


△85歩型は先手の石田流を、真正面から迎え撃つ形です。
ちょっと怖いかもしれませんが、しっかり勉強していればそう簡単に悪くなりません。

むしろ居飛車側が良くなる変化の方が、多いような気がします。

石田流側からも色々動く手がありますが、これも正確に指せないと、
簡単には良くはならないと思いますね。

石田流側の方が指し手は難しいと思います。


居飛車側から見た石田流対策は、以上の3つが自分の中では有力だと思っています。
1つの戦法に対し、3つ以上対策があれば安心して戦えます。

3つをサイクルして戦えるので、対策には困りません。


あと、もしこの石田流対策がすべて自信がなくなった時の事も考えて、
最終兵器も用意しています。

それは「相振り飛車にする」です。相振り飛車は対石田流の最終兵器として、
取ってあります。

まあ発動することは、まだまだないと思いますが・・・


以上今回の研究局面についての、僕の考えは終わりです。




大和証券杯ネット将棋・最強戦2回戦 森内九段VS広瀬六段戦は、森内九段の快勝。

7月18日に行われた、大和証券杯ネット将棋・最強戦2回戦 森内九段VS広瀬六段戦は、
森内九段の快勝でした。

いつもはニコナマで実況しているんですが、今回は風邪を引いてしまって喉が痛かったので、
この対局は実況しませんでした。

しかしネットでの中継は見ていたので、簡単に観戦した感想を書きたいと思います。

2010-07-18a.png

森内九段の先手で、先手銀冠穴熊VS後手四間飛車穴熊に。
この戦形は、ちょっと前にブログでピックアップした戦形だったので、
ちょっと嬉しかったです。

森内九段が採用すると言うことは、やっぱり有力と言うことなんでしょう。

2010-07-18b.png

ここまでは、大体定跡どおりだと思います。
しかしこの△35歩は、ちょっと悔しいですね。

広瀬六段の事だから、もっと激しく行くのかと思いました。

2010-07-18c.png

数手後のこの▲45桂は好手でした。
この手自体は誰でも見えると思いますが、△同歩▲同歩は角交換された時
銀が一瞬遠ざかるので、やり辛いかと思いました。

それでも後手玉より玉は硬いので、強引に角を裁いて良しと言う大局観は流石だと思います。

2010-07-18d.png

少し先手が指し易そうですが、かなり微差と思います。
広瀬六段も嫌味嫌味で反撃。

こう言う、歩で形を乱す手筋は、参考になります。

2010-07-18e.png

△66桂に対して、金を逃げる一手だと思ったのですが、
放置してのこの攻め合いは、ビックリしました。

ここからの森内九段の攻めは、完璧だったです。

2010-07-18f.png

最終盤も森内九段は一瞬もひるまず、最短の寄せでした。
図以下数手で、森内九段の勝ちとなりました。


本当に終盤は、森内九段の独壇場でしたね。
僕は今まで見た、銀冠穴熊VS振り飛車飛車穴熊の棋譜の中でこの棋譜は、
1,2を争うくらいの、銀冠穴熊の会心譜だと思います。

とても面白く楽しめた一局でした!


dr研究会課題局面(対一手損角換わり先手早繰り銀)

ちょっとこれからたまに、友達の「drさん」と言う方の研究会に、
僕はブログで参加することになったので、時々こういう記事を書きます。
完全に身内ネタなのでご了承ください。

と言うことで今回の研究局面は下図。

a_20100703232706.png

一手損角換わりに先手が早繰り銀で対抗したところです。

この局面はよく出そうな局面なんですが、僕は実は「よく出そうでなかなか出にくい局面」だと思っています。
その理由は以下のとおり。

1、後手は飛車先不突きである。
2、銀を繰り出して行っているが、すぐに▲35歩~▲24歩とは出来ない。(王手飛車がある)

と言う理由です。

まず1は結構大きな違いだと思います。

例えばこの形に対して有力な「四間飛車に振る」と言う対策をしたとき、
一手の違いは大きく、そうなれば先手の急戦は成功しにくいと思います。

b_20100703233938.png
こんな感じになったとき、一手の差は大きいと思う。

プロの実戦例でも出ているので難しいんだと思いますが、個人的に飛車先不突き型に対しては、
急戦はそう簡単にいかないと思っています。

ただ急戦と見せかけて持久戦狙いは有力だと思います。


次に2なんですが、すぐに▲35歩~行けないのであればあまり面白くないと思います。
ですので通常は王手飛車を消すために、▲16歩や▲68玉としてから銀を出たほうが得だと思います。

結論としては、
「後手飛車先不突きにはなかなか急戦では良くなりづらい。
 飛車先不突きの場合には▲25歩を決めないで腰掛銀模様で戦う。
 △84歩や微妙な手(△14歩など)を指した時には急戦をする。」

と言う考えで僕は指しています。

一手損角換わりに急戦は早繰り銀か棒銀が多いと思いますが、
僕は今は棒銀の方を選んでいます。

d_20100704152036.png
棒銀

その理由なんですが、

1、△14歩を突いてくれる事が多い。
2、いきなり1筋から仕掛ける権利がある。
3、右玉を誘う。

と言う事で指しています。

1はやはり後手としても、▲15銀と出られる手は嫌なので、かなりの確立で突いてくれます。
そこで先手も▲16歩を突くか突かないか選ぶ権利があります。
このやり取りは先手が得していると思います。

2は△14歩と突いてくれたときに▲16歩とした時の話です。
このいきなりの仕掛けも、若干無理っぽいかも知れませんが、
後手としても怖いところだと思います。

去年の竜王戦本線トーナメントの森内VS羽生戦で出現したと記憶していますが、
単純な仕掛けなんですが、かなり難しそうでした。

3の作戦は、おととしの竜王戦第一局の渡辺VS羽生戦の先手の作戦です。
その時は先手が負けましたが、あの作戦(右玉にさせて、自分はあわよくば穴熊に組む)は
かなりいい作戦だと思います。

あと個人的に右玉はいい作戦だとは思っていないので、それもあります。

まあしかし早繰り銀と棒銀どっちを選ぶかは、好みの問題だと思います。

一手損角換わりに急戦で良くなれば話は早いので、
自分でも研究していきたいと思いますね。



早繰り銀VS一手損角換わりを詳しく知りたければ、↑を読むといいと思います。