阿久津流ゴキゲン中飛車対策。

この前の朝日杯で阿久津七段が、まだあまり流行していない指し方で
ゴキゲン中飛車を退治していました。

棋譜を見て貰うと大体解ると思いますが、簡単に説明しましょう。

朝日杯将棋オープン戦中継サイト


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この阿久津七段の指し方は、後手美濃囲い△32金型に有効なようです。

後手の佐藤和俊プロは、あまり話題に挙がる事はないですが、
かなりの研究家として知る人ぞ知るプロ棋士。

振り飛車党の人は、佐藤プロの棋譜は絶対チェックしておいた方がいいと思います。
佐藤プロは、僕が絶対棋譜をチェックするプロ棋士の1人ですね。

その佐藤プロが、どう言う対策をするのかも気になりました。

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左の銀も繰り出し、▲35歩~▲38飛とごく自然な仕掛け。
とてもスマートだと思います。

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3筋の歩を切ったら、飛車浮き~▲37桂と全ての駒を活用。
まったく無理な事はしていないように見えます。

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そして角は端から活用し、以下快勝だったと思います。
この日は横山プロにも、同じ指し方で勝っていました。

以上の阿久津七段の指し方は、とても有力に見えました。
結構「ヤバイ」とも感じました。

この阿久津七段の指し方には、ちょっと注目したいと思います。
たぶんこれから流行するでしょうね。

そしてこの指し方を勝手に、
「阿久津流対△ゴキゲン中飛車2枚銀戦法」と名付けたいと思います。
(名前がないと解り辛いので)




補足

この僕が稀に感じる「ヤバイ」なんですが、ちょっと意味が通じないかもしれないので、
説明しておきます。

戦法には色々な対策がありますが、「これは有力だな」と感じることはいくらでもあります。
しかし「ヤバイ」は稀にしか感じません。

「ヤバイ」と感じる基準はだいたい以下のとおり。

1、やる側の駒組み・狙いは解り易く簡単だが、
  やられる方は神経を使い、防ぐには最善を尽くさなければ不利になり易い。

2、駒組みに無理&不自然がない。

3、やる側の玉もそこそこ堅い。

4、初見では対応しづらい。


こんな感じでしょうか。
例を出すと、

松尾流4枚穴熊・対ゴキゲン中飛車ストレート穴熊・新山崎流
阿久津流対▲四間飛車△72飛64歩型・・・

などなど、以上は過去に「ヤバイ」と感じた指し方ですね。
阿久津プロは、結構ヤバイを感じさせる指し方が多いです。(阿久津流急戦矢倉などもある)


今回のこの指し方は特に、自然なところが目を引きました。


まず「▲58金右」と堅めている点。

最近の対ゴキゲン中飛車には、▲49金型のまま戦いが始まる事がありますが、
僕は個人的に、これはいい感じを持っていません。

やはり離れ駒があると、何かと流れ弾に当たり易いと思いますから。

次に▲36飛~▲37桂と好形に苦労なく組める点。

そして最後に、後手が先手に対抗するために「金を繰り出さなければいけない」点。
これは相当力が必要で、アマチュアには指せない&指しこなしにくいと思います。


阿久津流対△ゴキゲン中飛車2枚銀戦法には、これからゴキゲン中飛車を苦しめそうな「匂い」がしましたね。

以上補足でした。


追記 対ゴキゲン中飛車についてその後書いた記事が2つあります。
    よかったら参考にしてください。


中飛車対策を考える。(対先手中飛車編)
中飛車対策を考える。(対後手ゴキゲン中飛車編)
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深浦九段の久しぶりの著書「最新の振り飛車対策」が発売決定。

10月14日に深浦九段が書いた「最新の振り飛車対策」と言う本が発売されたみたいです。



最新の振り飛車対策 (プロ最前線シリーズ)

■内容紹介

「プロ最前線シリーズ」の第4弾です。

本書では流行の力戦振り飛車への戦い方を、幅広く解説しています。

第1章から第5章までは様々なゴキゲン中飛車対策を、第6章と第7章では2手目△3二飛戦法、
4手目△4二飛戦法への対策をそれぞれ解説しています。

緩急様々な対策を深浦九段の考えをまじえながら解説していますので、
ご自身にあった作戦を見つけ出してください。


目次

序 章 ゴキゲン中飛車の出だし
第1章 対ゴキゲン中飛車▲7八金型
第2章 対ゴキゲン中飛車▲5八金右超急戦
第3章 対ゴキゲン中飛車二枚銀
第4章 対ゴキゲン中飛車丸山ワクチン
第5章 対ゴキゲン中飛車超速▲3七銀
第6章 2手目△3二飛対策
第7章 4手目△4二飛対策
第8章 実戦編
参考棋譜



深浦九段は過去に最新定跡をまとめて本などを出されていましたが、
ここ数年定跡の本は出されていなかったと思います。

本の題名の通り現在流行中のゴキゲン中飛車を中心に、
力戦形の振り飛車対策の定跡が、まとめて書いてある本のようです。

ゴキゲン中飛車がメインみたいですが、どれも「最新」の定跡が書かれるとあって、
現在どういう結論になっているのか楽しみですね。

個人的には「超急戦」がどの様になっているのか気になります。

この本はまだ読んでいませんが、絶対役に立つ本だと思います。
しかも即戦力になりそうです。

早く買って読んでみたいですね。
今週末くらいに、買に行ってこようと思います。


新・対局日誌シリーズを全巻揃えた。

つい最近、「新・対局日誌」シリーズを古本で全巻揃えました。







新・対局日誌シリーズは、今では引退した河口 俊彦プロが
将棋世界に連載していた物を本にしたものです。

時代的には羽生世代が出現した頃~羽生七冠王が誕生した頃くらいまでですね。
25年~15年前ほどでしょうか?


買った理由としては、しっかりとした観戦記が読みたかったのと、
値段的に全部安かったからです。

↑の古本の値段を見てもらうとわかりますが、大体数百円~千円程度で買えます。


実は新・対局日誌はページ数も多くハードカバーだったため、定価が少し高めでした。(1680円)
そのため昔の僕はスルーしていました。

そして買おうと思っているうちに、いつの間にか絶版になっていた・・・という感じです。

それで最近、たまたまアマゾンなどで検索したら古本の値段がとても安かったので、
「安いうちに全部揃えておこう」と思い、今回全巻揃えました。

まあ新・対局日誌シリーズは定跡本と違い、みんな欲しい本と言うわけではないので、
急に高騰する可能性が低いと思いますが・・・


もう一つ揃えた理由として時代的に「羽生世代」が、ガンガン勝っていた時期でもあったからです。

やはり将棋の読み物であれば、羽生・森内・佐藤(康)・郷田・・・など、
羽生世代の名前が出てこないと、個人的にあまり読む気になれません。


僕は前も書きましたが、将棋の勉強方法はほとんど棋譜並べで、
自戦記や観戦記・棋譜を解り易く解説された本をよく読みます。

その理由としては、自戦記や観戦記には「将棋の考え方」や「理論」などが書かれていることが多く、
それらは戦形に関係なく共通するものだからです。

そしてこれらは定跡と違い、なかなか変化したりしません。

優勢になった時の指し方の方針、不利になった時の我慢の仕方・・・などなど
こういう物は自分ひとりでは、勉強しにくいものだと思いますね。

そういう物が自戦記・観戦記にはとても解かり易く書いてあります。

それ以外にも対局風景や対局者の様子なども書かれており、
読んでいるとその情景が想像できて、楽しみながら勉強できるのも良いですね。


ちょっと話がそれてしまいましたが、新・対局日誌はページ数も多いので、
これからじっくりと読んでみたいと思います。

興味がある人は、ぜひ読んでみて下さい。
オススメしておきます。