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藤井システムについて。

ここ最近、藤井九段が活躍されています。
藤井システムを使って勝つこともあり、また「藤井システム」に注目が集まっています。

藤井システムは個人的にも思い入れのある戦法です。
そこで今現在の「藤井システム」についての僕の思っていることを書こうと思います。


藤井システムになぜ思い入れがあるのかというと、僕が将棋を始めた十数年前は
藤井システムが全盛期の頃だったからです。

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後手藤井システム

その頃は藤井さんも竜王を取られていて、右も左も藤井システムと言う感じでした。
そしてそれに影響されて、僕も「四間飛車」を勉強して将棋を指し始めました。


僕はよくニコ生などで「一手損角換わりはあまり指したくない」と言うのは、
この頃の感覚が染み付いてしまっているからです。

この藤井システム全盛期は後手番では「一手の遅れをいかにカバーするか」が重要課題でした。
みんな手得・手損に敏感で、「手損をするからダメ」などもよく聞かれましたね。

それが今でも僕の感覚に残っているため、手損をする戦法には違和感があるんだと思います。


現在の藤井システムなんですが、プロアマ問わずあまり指されていません。

理由としては居飛車の研究が進み、色々な対策が出てきたからなんですが、
個人的には「先手藤井システム」はまだまだ有力だと思っています。

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先手藤井システムは上図みたいな感じだと思いますが、他の形でもまだまだ戦えると思います。
先手の猛攻を受け切るのは、なかなか大変でしょう。

それでは「後手藤井システム」はと言うと、僕は「先手が穴熊を目指してきてくれたら有力」と
考えています。

後手では先手の時みたいに△32銀型で組む駒組みもありますが、
僕は右四間飛車に振り直す方が有力だと思っています。

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これも後手は猛攻を掛けれる事が多いので、居飛車も大変だと思います。

では藤井システムは先後共に有力じゃないかと言われるかもしれませんが、
そうではありません。

はじめに言いましたがこの「藤井システム」と言う戦法は、一手の差がとてつもなく大きい戦法です。
特にその差は居飛車が「急戦」で来られた時にかなり影響します。

結論から言うと後手藤井システムは、居飛車の急戦には厳しいと思います。

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基本的な居飛車の急戦は、上図の様に▲36歩と突いて急戦にします。
▲36歩には△62玉の一手で、そこから▲46銀や▲35歩~▲46銀などの仕掛けが多いです。

普通の四間飛車では玉の位置は最低でも、△71玉くらいまでは入っているはずで、
そう簡単には潰れません。

しかし藤井システムの場合は、急戦を明示されてから囲い始めるので、
玉の位置が戦場から近くなってしまいます。

プロ間ではそれでも難しい所があるのかもしれませんが、アマチュア同士では居飛車側が勝ちやすいでしょう。
僕はこの居飛車急戦をしっかり受け切る自信はないですね。


そしてこの右銀急戦だけでも対応するのが大変なのに、居飛車側には色々な仕掛けがあります。
例えば下図のようなマイナーな変化。

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居飛車穴熊に囲うと見せかけての▲55歩位取り。
これは今ではあまり見ませんが、昔は結構見ました。

島ノートに詳しく乗っているんですが、結構有力だと思います。
もし初見で指されれば、対応するのは相当大変です。

他には▲45桂捨て作戦なども、実はかなり厄介だと思います。
(△43銀型限定だが)

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こんな単純な狙いの戦法でも、後手玉の囲いが遅れているため成立することもあります。

などなど、居飛車側からの急戦に全て対応するのは余程の知識がない限り、
アマチュアでは難しいと思います。

僕が唯一、アマチュアで藤井システムをしっかり指せていると思うのは、
アマ強豪の清水上さんだけです。

他にはいませんね。


とにかく僕が思う後手藤井システムは、
「居飛車が穴熊を放棄し、様々な急戦で来られた時に並の知識では対応できない」
と言うのが僕の中での結論です。

普通の美濃囲いに囲っての四間飛車でも、マイナーな変化を指されると対応が難しいのに、
居玉でギリギリまで待っている藤井システムでの対応は、もっと難しいと思っています。

そう言えばアマチュアだった頃の瀬川さんが、当時バリバリA級の久保プロに一発入れたのも、
対藤井システムだったですね。


そして最後に藤井システムについて一番強く思うことは、
「藤井システムをマスター出来ている人は、創案者の藤井九段だけ」
と僕は思っています。

もちろん羽生二冠や久保九段も、藤井システムを指せば上手いですが、
やはり藤井九段の知識・研究には、追いついていないと思います。

王位戦では藤井システムは最低でも一局は出ると思うので、
藤井九段がどういう工夫をしてくるのか、とても楽しみです。

熱戦を期待したいですね。

この記事には2015年に書き直した新しい記事があります。
「藤井システムについて。ver2015」





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オススメ将棋本「大内延介 名局集」

先日、最近出版された「大内延介 名局集」を購入しました。



怒涛流と呼ばれた、大内九段の棋譜解説集です。

実は僕自身、あまり大内九段の棋譜は並べたことはなかったんですが、
ちょっと色々理由があって買いました。

その理由とは、少し昔の棋譜が並べたかったからです。


昔の棋譜集はそこそこ出ていて、僕も結構持っているんですが、
20年以上前の将棋本は、印刷されている字がちょっと薄かったり、
字も小さくてとにかく読みづらいです。

昔の本を読むたびに、現代の印刷技術の進化を感じます。


昔の棋譜を並べたいと書いたのですが、これにも少し理由があります。

と言うのも最近の棋譜集はとても良い本ばかりで、凄く面白いのですが、
載っている戦形が、難しい戦形ばかりだと思います。

例えば振り飛車で言うと、ゴキゲン中飛車・石田流三間飛車、
居飛車で言うと横歩取り・一手損角換わりなどです。

もちろん棋譜集には解説が載っており、解りやすく説明がされているのですが、
それでも難解なところがあります。

そして何より最近の棋譜集には「普通の振り飛車」の棋譜があまり載っていません。


やはり今でもアマチュアに人気なのは、角道を閉じた普通の「四間飛車」「三間飛車」「中飛車」
だと僕は思います。

それと現代のプロの将棋では普通の振り飛車に対しては、ほとんどが「居飛車穴熊」になることが多く、
力戦形の将棋になることはあまりありません。

アマチュアの場合でも居飛車穴熊になることが多いと思いますが、
同じくらい力戦形になることも多いです。


その点、居飛車穴熊が主流になる前のプロの将棋は、
急戦や力戦系の持久戦が多く指されていて、こういう将棋は力と力の将棋になりやすく、
アマチュアにはとても参考になる将棋が多いと思います。

今回の大内さんの棋譜集は見たところ、普通の振り飛車の棋譜が多く掲載されています。
そして戦形も急戦から持久戦など様々です。

あと大内さんは振り飛車穴熊の使い手でもあったので、
穴熊系の持久戦もしっかり載っています。

対局相手も、大山・升田・中原・米長・加藤は勿論、羽生・森内・谷川の名前もありましたね。



現代将棋に対して僕は最近思うことがあります。
それは「定跡」や「知識」と言うものが、優先されすぎているのではないかと言う思いです。

流行中のゴキゲン中飛車・石田流三間飛車・横歩取りなどは、
細かい定跡を知っていないと、すぐに悪くなってしまう戦形です。

上記の戦形ほどではないと思いますがこれは、全ての戦形に言えます。
まず将棋の勉強といえばここ最近は「定跡を憶える」という作業が多すぎると思いますね。


僕はアマチュアの場合、序盤の定跡を多く憶えてもあまり棋力が上がるとは思いません。
アマチュアの場合勝敗は、ほぼ「中盤~終盤力」で決まります。

将棋の力とは定跡から外れた局面で、「如何に本筋の指せるか」だと僕は思います。

「最新定跡の本を多く読んでいるのに、あまり勝てない」
「自玉の囲いに手がつくと、上手い粘り方が解らなくて負けてしまう」
「無理攻めをされた時、正確に受け切れないで悪くなってしまう」

こういう感じの人はそういう力が、もう少し必要なんだと思います。
僕自身も思い当たる節があります。


昔の大山・米長・中原・加藤・有吉・内藤・・・そして大内さんなどの将棋は、とても力強い指し方が多いです。
もしかすると現代の棋士よりも「力強さ」では上回っているかもしれません。

自分の将棋に「力強さ」を加えたい人は、この大内さんの棋譜集は
絶対にプラスになるでしょう。

最新の戦法の勉強もいいと思いますが、たまには他の戦形も勉強するのも
気分転換でいいと思いますね。

オススメしておきます。


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