「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 決勝戦 東京大会 久保利明JT杯覇者vs羽生善治三冠 を見た感想。 

JT杯の決勝戦をニコ生で実況しながら見ていたので、
対局を見た感想を書きたいと思います。

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久保JT杯の先手となり、先手の力戦向かい飛車に。

この力戦向かい飛車は、先手が角交換に一手損するのですが、
後手も△22銀の形になり穴熊には組みづらいと言うことで、
バランスは取れていると言う考えだと思います。

しかし手損は手損なので、あまり指す人はいないというのが現状でしょう。

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この▲57銀~▲78金は驚きました。
恐らく後手の急戦と持久戦に、両方対応出来る駒組みにしたのだと思います。

けれど滅多に見ない駒組みですね。

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▲66銀は意外でした。
普通は▲46銀だと思いますが、それでは積極性に欠けると言う判断なのかも知れません。

しかし少し重い形なので、上手く行くようには見た瞬間は感じませんでした。

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重い形でしたが、久保JT杯が積極的に仕掛け図に。
この▲55角は好手だったと思います。

少し気が付きにくいですね。
さすがだと思いました。

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久保JT杯の一息ついてからの猛攻。
いきなりの角打ちは、将棋ソフトのボナンザを連想させます。

若干無理攻めに見えますが、受け切るのは容易ではないですね。

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久保JT杯の攻めは鋭く、受け切れないかと思いましたが、
この△84桂は絶妙の受けの好手だったと感じます。

この一手で先手の飛車は捌きづらくなり、後手の飛車はカナリ楽になりました。
羽生三冠らしい柔軟な一手でした。

久保JT杯はこの手を見て、少し苦戦を意識したのではないでしょうか。

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受けの好手を指してからは、羽生三冠は順調に攻めていたと思いますが、
久保JT杯の決め手を与えない我慢の連続に、手を焼いていた感じです。

そしてこの▲63金をウッカリされたと思います。
一気に差が縮まり、形勢は混沌としてきましたね。

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羽生三冠も端攻めから反撃。
歩だけの端攻めですが、大迫力でした。

勉強になります。

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久保JT杯も強烈な端攻めに対して時間のない中、正確に受けられていました。
この△29銀には驚愕しました。

大山名人を彷彿とさせます。
やはり振り飛車の真髄は「受け」なんだと痛感しました。

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数手後には先手玉はいつの間にか、巧くまとまっていました。
こういう風に指せるようになりたいです。

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羽生三冠もあの手この手で攻めを繋ぎます。
△79金にも驚きました。

しかし冷静に見ると、先手の遊び気味だった左金が捌けた感じです。

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▲15金は好手だったと思います。
少し打ちづらい金ですが金を投資してでも、16の香車を取る手が大きい一手でした。

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そして▲39玉も驚きの一手です。
形は▲17玉だと思いますが、それは負けみたいです。

秒読みの中、凄まじい読みの正確さだと思います。
しかし生きた心地がしませんね。

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驚きの手が多い本局ですが、久保JT杯の▲66馬が決め手で、
この手を見て羽生三冠が投了されました。

本局は早指し将棋の名局だと思います。
本当に素晴らしい将棋で、見ていてとても勉強になったと感じました。

これで久保JT杯は、2年連続の優勝ですね。
久保JT杯は数少ない振り飛車党の棋士なので、もっと活躍して欲しいと思います。

来年のJT杯も、今から楽しみですね。



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