オススメ将棋本「大内延介 名局集」

先日、最近出版された「大内延介 名局集」を購入しました。



怒涛流と呼ばれた、大内九段の棋譜解説集です。

実は僕自身、あまり大内九段の棋譜は並べたことはなかったんですが、
ちょっと色々理由があって買いました。

その理由とは、少し昔の棋譜が並べたかったからです。


昔の棋譜集はそこそこ出ていて、僕も結構持っているんですが、
20年以上前の将棋本は、印刷されている字がちょっと薄かったり、
字も小さくてとにかく読みづらいです。

昔の本を読むたびに、現代の印刷技術の進化を感じます。


昔の棋譜を並べたいと書いたのですが、これにも少し理由があります。

と言うのも最近の棋譜集はとても良い本ばかりで、凄く面白いのですが、
載っている戦形が、難しい戦形ばかりだと思います。

例えば振り飛車で言うと、ゴキゲン中飛車・石田流三間飛車、
居飛車で言うと横歩取り・一手損角換わりなどです。

もちろん棋譜集には解説が載っており、解りやすく説明がされているのですが、
それでも難解なところがあります。

そして何より最近の棋譜集には「普通の振り飛車」の棋譜があまり載っていません。


やはり今でもアマチュアに人気なのは、角道を閉じた普通の「四間飛車」「三間飛車」「中飛車」
だと僕は思います。

それと現代のプロの将棋では普通の振り飛車に対しては、ほとんどが「居飛車穴熊」になることが多く、
力戦形の将棋になることはあまりありません。

アマチュアの場合でも居飛車穴熊になることが多いと思いますが、
同じくらい力戦形になることも多いです。


その点、居飛車穴熊が主流になる前のプロの将棋は、
急戦や力戦系の持久戦が多く指されていて、こういう将棋は力と力の将棋になりやすく、
アマチュアにはとても参考になる将棋が多いと思います。

今回の大内さんの棋譜集は見たところ、普通の振り飛車の棋譜が多く掲載されています。
そして戦形も急戦から持久戦など様々です。

あと大内さんは振り飛車穴熊の使い手でもあったので、
穴熊系の持久戦もしっかり載っています。

対局相手も、大山・升田・中原・米長・加藤は勿論、羽生・森内・谷川の名前もありましたね。



現代将棋に対して僕は最近思うことがあります。
それは「定跡」や「知識」と言うものが、優先されすぎているのではないかと言う思いです。

流行中のゴキゲン中飛車・石田流三間飛車・横歩取りなどは、
細かい定跡を知っていないと、すぐに悪くなってしまう戦形です。

上記の戦形ほどではないと思いますがこれは、全ての戦形に言えます。
まず将棋の勉強といえばここ最近は「定跡を憶える」という作業が多すぎると思いますね。


僕はアマチュアの場合、序盤の定跡を多く憶えてもあまり棋力が上がるとは思いません。
アマチュアの場合勝敗は、ほぼ「中盤~終盤力」で決まります。

将棋の力とは定跡から外れた局面で、「如何に本筋の指せるか」だと僕は思います。

「最新定跡の本を多く読んでいるのに、あまり勝てない」
「自玉の囲いに手がつくと、上手い粘り方が解らなくて負けてしまう」
「無理攻めをされた時、正確に受け切れないで悪くなってしまう」

こういう感じの人はそういう力が、もう少し必要なんだと思います。
僕自身も思い当たる節があります。


昔の大山・米長・中原・加藤・有吉・内藤・・・そして大内さんなどの将棋は、とても力強い指し方が多いです。
もしかすると現代の棋士よりも「力強さ」では上回っているかもしれません。

自分の将棋に「力強さ」を加えたい人は、この大内さんの棋譜集は
絶対にプラスになるでしょう。

最新の戦法の勉強もいいと思いますが、たまには他の戦形も勉強するのも
気分転換でいいと思いますね。

オススメしておきます。


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コメント

ありがとうございます

海外に住んでいるのですが、購入しようか迷っているところで検索をしていたらホームページを拝見しました。
書店で見ることが出来ないのでお尋ねしたいのですが、大体どのくらい(昔の)振り飛車の棋譜が載っているのでしょうか?5割くらいならぜひ購入したいと思っております。

2013/04/11 (Thu) 05:28 | Daisuke #- | URL | 編集

コメントありがとうございます。

大内プロの棋譜集なんですが、先ほどザッと本を見たところ、
95%は普通の振り飛車対居飛車の棋譜集だと思います。

振り飛車の種類も中飛車を中心に、四間・三間・石田流など、
色々載っていますね。

ブログにも書いたように、戦形は今は見ないレトロな戦形ですが、
そう言う戦形だからこその力強い指し方や、ごちゃごちゃした局面での指し方は、
アマチュアにはとても参考になると思います。

2013/04/11 (Thu) 20:01 | 将棋猫 #- | URL | 編集
どうもありがとうございます!

とても参考になりました。早速日本から取り寄せしてみます。またホームページに遊びに来ますね。

2013/04/12 (Fri) 04:11 | Daisuke #- | URL | 編集

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先日、最近出版された「大内延介 名局集」を購入しました。怒涛流と呼ばれた、大内九段の棋譜解説集です。実は僕自身、あまり大内九段の棋譜は並べたことはなかったんです

2012.06.12 (Tue) 19:49 | まとめwoネタ速neo