四間飛車でのオススメの居飛車穴熊対策。

最近プロ間ではめっきり見なくなった普通の四間飛車ですが、
アマチュアではまだまだ大人気の戦法です。

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僕も昔は大好きで指していましたが、今は居飛車党になってしまったので、
相手が変な序盤などをしてきた時以外は指しません。

そして指さなくなった一番の理由が、「居飛車穴熊が手強すぎる」
というのが最大の理由です。

僕のブログを読んでくれている人の中にも同じ理由で、
やめた人は最低でも何人かはいるでしょう。

しかしそれだけで四間飛車を指さないのは、少しもったいないと思うので、
僕が有力と思っている居飛車穴熊対策を書きたいと思います。


まず研究する局面として、以下の図を基本図にします。

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条件としては、
「居飛車が▲25歩を決めている。」
上記を最低限の条件とします。

図からは、△7二銀▲7八玉△6二玉▲5七銀△7一玉▲5八金右くらいが
よくある進行でしょう。

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後手は先手の左美濃を警戒して美濃囲いの場合は、△72銀~71玉と囲うのが細かいポイントです。
ここから先手は居飛車穴熊を目指します。

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手順は色々ありますが、先手が穴熊を目指すと大体こうなります。

昔はいきなり▲98香~穴熊にしましたが、現代では後手からの動きを警戒して、
▲66歩と角道を閉じてから穴熊を目指すことがほとんどです。

そしてこの時点では、まだ穴熊と決まったわけではありません。
次の手がオススメの穴熊対策のポイントです。

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それが△14歩です。
タイミングは他にもありますが、この辺りで先手が穴熊を目指してそうなら指しておきたい。

この△14歩に対して先手は常識的に考えると、
「なんじゃこれ、端に手を掛けるなんて一手の価値を考えてないのか」

と感じると思います。

しかしこの手には、居飛車穴熊対策の隠れた大きな意味があります。

△14歩とあまり手の価値が無さそうな手を見た先手は、
▲98香~いち早く穴熊に組みに行きたくなると思います。

図からは▲98香と先手が指したら、オススメ対策の一番の狙いを発動させます。

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前振りがかなり長くなりましたが、僕のオススメ対策はこの△22飛~の
向かい飛車からの2筋逆襲です。

「なんだ見たことあるわ」と思われるかもしれませんが、
この昔からある向かい飛車~の対策は、実はまだ難しい&解らない所もあり、
侮れないと思っています。

そして△14歩の入った向かい飛車は、相当有力だと感じますね。

図からは▲99玉は離れ駒が出来て危ないので、とりあえず▲78金と引き締めます。
それには△32金と指し、先手も▲67金と強く戦えるように指すでしょう。

そこからは激しく△24歩と動きます。

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図からは▲同歩△同飛で飛車交換は先手不利なので▲25歩と指し、
▲36歩(△35歩~34銀の防ぎ)△13桂と狙いの桂を跳ねます。

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実はもうこの時点では、後手指し易い。

と言うのも▲37桂で防げればいいのですが▲37桂には△35歩があり、
▲26飛には△15角が激痛で後手大優勢です。

この指し方はたまに定跡書に似たような指し方が書いていますが、
上に書いてきた様に居飛車があまり変な手を指していないのに、不利になる可能があります。

そして居飛車側は、この後手の指し方を警戒するのは容易では無いと思います。


後手の駒組みのポイントをまとめると、

1、穴熊を匂わせたら△14歩と指す。
2、41の金は△32金と指すために動かさない。
3、玉は82の位置がたぶん一番良い。(△32金と71玉型は相性が悪い)

がポイントです。

この向かい飛車からの逆襲は狙い・駒組みも解りやすく、
個人的に超有力だと思います。

なんといっても藤井システム等とは違い、玉もしっかり囲って戦えますし、
もし居飛車が変な急戦にスイッチしてきても、安心して戦えます。

もっとこの指し方は指されてもいいと思うのですが・・・
全然見ないですね。

僕の記事を読んで「これは面白そうだ」と思ってくれた人は、
どんどん指して欲しいと思います。


補足

上の変化は簡単に居飛車が悪くなりましたが、もう少し慎重に指した例を書いておきます。

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△14歩に最も慎重に指すのであれば、▲98香より▲67金が一番安全だと思います。
ここで△22飛だと▲78銀とし、左美濃に囲えば安心です。

そういう事でここでは後手も△22飛とは指さず、△95歩と更に様子を見ます。

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上図では▲78金と指すのが更に安全だと思います。
そこで後手の様子を見る指し手が難しい。

△15歩はありますが、さすがに△15歩は価値がほとんど無いので指す気はしない。
△52金左が一番普通ですが、それだと向かい飛車~逆襲した時に飛車打ちの隙ができる。

例えば▲78金△52金左に▲98香△22飛。

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図から強く▲99玉でも、
△24歩▲同歩△同飛▲同飛△同角▲22飛△28飛▲21飛成△29飛成に
▲36桂があり、ちょっと無理かもしれません。

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図は後手敗勢に見えますが、実は図では角を取らせて△19龍に▲24桂△85桂(下図)と言う手があり、
その端攻めは結構ウルサイんですけど、まあ正確に受ければさすがに無理攻めっぽいですね。

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ということで△52金左と指すと向かい飛車~の急戦より、
従来からある△54銀型や△44銀型にスイッチしたほうが良いかもしれません。

しかし僕の考えとしては、△98香を見なくてもここまでくれば狙い通り、
△22飛~向かい飛車にしたいです。

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実はこの形でも向かい飛車は成立していると思います。
図からは▲36歩が一番普通でしょうか。

以下△32金くらいに、▲16歩△24歩▲同歩△同飛▲25歩に通常は22に引くんですが、
ここでは△23飛という手があります。(下図)

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更に進めて、▲65歩△13桂▲37桂に△35歩です。(下図)

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これには▲26飛として受かっているように見えますが、△36歩▲同飛に△25桂が狙いの一手。

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ここで後手の飛車が22であれば、▲45桂!で強烈に切り返せて先手優勢なんですが、
23のため△同歩と取られて、飛車が33の地点に効いています。

これは「小倉流向かい飛車」と呼ばれる変化で、居飛車不利が定説です。

上の変化は悪いので、△32金には▲65歩の方がいいかもしれませんがそれにはそれで、
後手にも△45歩の反発や、従来通り22に飛車を引いたり変化があるので難解だと思います。


そこでなぜそこまで慎重にしても向かい飛車の攻めが成立しているかなんですけど、
それは先手が▲66歩を突いてしまっているためです。

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なぜ▲66歩に問題があるのかというと理由は2つあり、

1、角道を閉じてしまっている。
2、▲66銀を消している。

というのが理由です。

まず「1」なんですが通常、小倉流向かい飛車には角道を閉じないで
▲46歩と指せば居飛車が良くなります。

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図は後手が初めから向かい飛車の変化なので、先手も初めから左美濃に囲い、
角道を閉じないで指し進めています。

しかし四間飛車に対して穴熊に組む展開は、居飛車が▲66歩と指して穴熊を目指す展開が多く、
それを見てから向かい飛車にされると、▲66歩を指した状態で向かい飛車を迎撃しなければいけません。

この辺りはかなり難しくて、居飛車側も▲66歩を突くタイミングや、
もっと安全な穴熊の組み方を、考えなければいけないかもしれません。

超難解だと思います。


そして「2」なんですが、普通の向かい飛車の△32金型急戦は、
下図の様に△45歩に対して▲66銀と指す手が相当有力で、急戦をほぼ封じれます。

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△32金型急戦はこの▲66銀が強力すぎて、ほとんど指されなくなりましたね。
僕自身もこの▲66銀に対する対策が思いつかなくて、向かい飛車を指さなくなりました。

▲66歩と指してしまうと向かい飛車に対しては、色々と制限が発生してしまうので、
振り飛車としてはその弱点を突いていきたいです。


まだ自分なりに研究した結果、書きたいことはあるんですが、
これ以上書くと細かいことが多すぎるため、この辺で終わりにしたいと思います。

何度も書きますが、この向かい飛車に振りなおしての急戦は、
まだかなり有力だと僕は感じています。

玉を囲うタイミング・端を突くタイミング・向かい飛車に振るタイミング・・・
などなど少し手順が違うだけで、成立・不成立が変ります。

まだ解らない所もあるので、研究するといいかもしれませんね。



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コメント

初めまして

図30の居飛車の受けに疑問があります。まず25ではなく26歩と一つ控えて打ってから、16歩でぎんが34からでてきて25歩と合わせた時に同歩同銀に17桂があります。

2013/11/11 (Mon) 19:09 | yoshiyuki2000 #- | URL | 編集

コメントどうもです。
▲26歩と控えて打つ手もありますね。

他の記事でもそうなんですが、細かい変化は書きだすとキリがないため、
どうしても大まかな成功例しか書けないのは、いつも気にしていることではあります。

なるべく完成度の高い記事にはしたい思ってはいますが、
なかなか難しいですね。



2013/11/11 (Mon) 19:54 | 将棋猫 #- | URL | 編集

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