王座戦第五局を見た感想。

先日、羽生王座VS中村太地六段の王座戦第五局がありました。
結果はご存知の通りかと思いますが、羽生王座が貫禄を見せての防衛でしたね。

この将棋も中盤~終盤にかけてニコ生で実況していましたので、
簡単に感想を書きたいと思います。


振り駒で羽生王座の先手となり戦形は横歩取りに。
本局は序盤から面白い動きでした。

6585485896.jpg

上図は羽生王座が▲68玉から▲58玉と、一手損して中住まいにした局面です。
この序盤早々の手損には驚きました。

初め見た時は意味が解りませんでしたね。

それで少し自分なりに考えたのですが、僕の考えとしては、
後手が△72銀73桂型だから、中住まいにしたのではないかと思いました。

理由としては△72銀73桂型に対しては、▲68玉型では当たりが強すぎる可能性があるからです。

例として▲68玉型のまま普通に駒組をすると下図のようになります。

6584855485.jpg

▲68玉型の囲いは▲38銀49金型が普通です。
▲35歩もこんなところでしょう。

しかし図からは少し無理気味なんですが、△75歩~△65桂と攻める筋があります。(下図)

5485485485.jpg


このように攻められると、77の地点が玉に近く57の地点もかなり薄い。

羽生王座はこのような攻め筋が嫌で、手損をしてまで中住まいにしたのではないかと
僕は考えます。

5419654158.jpg

中盤気になった手としては△14歩です。
この手では△25歩の方が自然に見えました。

しかし後手の中村六段は、▲15歩とされるのが気になったんじゃないかと思います。
実は横歩の端の位は、安定した飛車の逃げる場所になり易いので価値はかなり大きい。

それとこの局面は、後手が結構やれてるんじゃないかと感じました。
「作戦負けだった」などと書かれていましたが、そこまで作戦負けのようには感じませんけど・・・

難しいです。

65962564158.jpg

中村六段は強気な受けを指しました。
羽生王座相手に、このような呼び込む指し方は度胸がありますね。

善悪はともかくこういう手を指せないと、タイトルは獲れないと思います。

245865265.jpg

しかし羽生王座の切り返しが見事でした。
この▲95角は相当見えにくく、中村六段もこの手は軽視していたと思います。

それと同時に、かなり動揺されたと思いますね。

5496528.jpg

羽生王座の猛攻。
受け切るのは至難の業に見えました。

先手玉が手つかずなのは、後手から見ると辛いです。

1452456255625.jpg

羽生王座に強烈な手が連発します。
激痛どころではない。

14896259658.jpg

中村六段も懸命に受けていましたが、最後は次の一手のような手が出て受けはなくなり、
投了されました。

羽生王座はやはり勝負強いです。

中村六段も王座獲得まで、あと一歩の所まで来ていましたが残念でした。
まだ若いので、気持ちを切り替えて頑張って欲しいです。


今シーズンの王座戦は、全て大熱戦でとても面白かったと思います。
来年も盛り上がって欲しいですね。


関連記事
スポンサーサイト
「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 決勝戦 東京大会 久保利明JT杯覇者vs羽生善治三冠 を見た感想。  | Home | 「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 準決勝第二局 大阪大会 久保利明JT杯覇者 対 丸山忠久九段 を見た感想。

コメント

コメントの投稿


 管理者にだけ表示を許可する