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第3回 将棋電王戦 第2局 佐藤紳哉六段 vs やねうら王 を観戦した感想。

何かと話題になっていた電王戦第2局を、観戦した感想を書きたいと思います。
(この記事も本局を観戦したすぐ後に書いています)

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先手の初手▲16歩から図に。

初手▲16歩は少し驚きましたが、図になってみると数年前からたまに見る、
力戦振り飛車の序盤になっていました。

この形は後手番でも有力なので、先手番だと更に有力だと思います。


965221552.jpg

力戦振り飛車になるかと思いましたが、数手後には藤井システム風の形になっていました。
これには少し驚きました。

角道を閉じた四間飛車は現状先手でも、少し勝ちにくいとされています。
先手なので後手の時よりはマシだと思いますが、それでも大変だと思います。

正直この局面になったときは
「後手にかなりチャンスが来た」と感じました。


965418541854.jpg

後手は一番勝ち易いと言われている居飛車穴熊に。

この▲36歩は少し変わっていますが「少し変わっているだけ」で、
特に狙いはないと思います。


6529654158.jpg

少し進んで図に。
▲56銀は予想していませんでした。

理由として▲56銀型は後手に△72飛などと指された時に、千日手になりやすいと言われているからです。
基本的に後手番で用いる形なので、先手で採用するとは思っていませんでした。

僕ならこの形を見た瞬間、その千日手で揺さぶる順に誘導しようと考えます。
後手の佐藤六段も、てっきりそうするだろうと思っていました。


654159854854.jpg

しかし予想に反して、後手から決戦の順になりました。
けれど僕はこの「後手から決戦」は、あまりしないほうがよかったのでは・・・と思います。

と言うのも、この決戦の順は定跡本などでは「居飛車良し」が多いのですが、
実際指してみると結構難しかったり、穴熊でも実戦的に嫌な順もあると感じています。

ソフト相手に終盤のミスは許されませんし、何より本局は「負けられない戦い」です。
後手番であるのならあまり無理をせず、千日手を狙う方が「勝ちにこだわる指し方」だと思いますね。

千日手を狙えばソフトが、千日手を無理に打開して来る可能性もありますし・・・

これで悪くなった訳ではありませんが決戦の順を見た時は、
嫌な予感がしました。


965415895485.jpg

▲86同角はあまり見ませんがこれもあります。
もし▲86同歩に限定させたければ、△75歩から突き捨てた方が良かったかもしれません。

ここで後手が、少し損をした可能性があります。
(▲86同歩型の方が、確実に決戦の順に出来るため)


62558954158.jpg

決戦の順はあまり良くないと思いましたが、ここで▲25桂と指してくれるのであれば、
成功していると思います。

この▲25桂は明らかに無理筋だからです。

こんな単騎の桂跳ねで、穴熊が潰れる可能性はないですし、
良くなるわけがありません。

もしかすると佐藤六段の研究手かもしれませんね。


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数手後には後手は駒得に。
この局面を見た時は「後手が正しく指せば勝てる!」と思いました。


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△25歩は、より良くしようとした強い手です。
僕は△32金を予想していました。

この辺りは棋風が出ますね。
駒得をしたので、受けに回るのもあったと思います。


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桂損をして先手はどうするのかと思っていたら、▲74歩~6筋を突き捨てて継ぎ歩でした。
この継ぎ歩は全く予想してませんでしたね。

しかしよく見るとこの順は、△25歩を咎めています。

正直、佐藤六段は△64歩を突き捨てられた時、この順を軽視していたと思います。
もしかすると完全に、ウッカリしたのではないでしょうか?

この継ぎ歩が嫌なのであれば、突き捨てを△同銀と取ればとよかったですから。
しかし△同銀だと角を切られて、無理やり突破する順がチラチラ見えます。

ソフトの無理攻めが、実戦的に嫌だったのかもしれません。

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数手後の△83飛は、相当感触が悪いと感じました。
この辺りで形勢を損ねた可能性が高いと思います。

そしてこの辺りから、佐藤六段の持ち時間も切迫してきました。


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進んで図に。

先手に6筋を突破されて、巧い受けもなかったので攻め合いに。
この局面は、もうこれしか無いと思います。

しかしこの順は大迫力で、先手も間違うと即負けます。


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△16桂からの猛攻。
この瞬間は後手玉は、硬くて遠いです。

「後手の猛攻が決まるかもしれない・・・」と思いましたが・・・


54896586258.jpg

しかし▲48金引が味が良い受けの手で、後手が少し足りない様な気がしました。
どこかでこの手は出ると思っていました。

ソフトは本当に、受けが強烈に強いですね。


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後手の猛攻は続きますが、先手は完璧に受け続けます。
この▲75歩は激辛流だと感じました。


54896545854.jpg

後手の攻めを受け切ってからの反撃は、的確で粘りを許しません。
この▲44角が激痛で、以下先手が勝ちました。


本局は序盤は佐藤六段が少し良さそうだっただけに、
少し残念だったです。

しかし先手のやねうら王も序盤は悪くしましたが、
それ以降は決定的な悪手を指さず、自爆しなかったのは流石だと思いました。

ピッタリと後ろについて、後手にプレッシャーを掛けていました。
それと「普通の四間飛車」で勝ったと言うのも、地味に大きいと思います。

普通の振り飛車ファンにとっては、少し嬉しい勝利かもしれません。


以上が本局を観戦した感想です。
電王戦はまだまだ続くので、また観戦記を書きたいと思いますね。



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コメント

ツツカナの評価ですがわずかに後手有利がずっと続いていましたから、あそこで千日手を狙っていたらソフトは打開しません。
そして持ち時間の少ない指し直しになりますます人間側不利になっていたと思います。
また時間的に、後手からさっさと攻めないと同じように追い込まれていたと思います。

2014/03/23 (Sun) 18:58 | #gGj3Lv6Q | URL | 編集

まあ千日手だけではなく超持久戦になっても、
人間側が一方的に不利ですね。
とにかく電王戦は時間の使い方が対人間の時よりも、
違った意味で難しいと思いますね。

2014/03/23 (Sun) 19:25 | 将棋猫 #- | URL | 編集

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